2018年5月10日
感染性胃腸炎のお子さんが増えてきています。吐物の処理についてお問合せを頂く事があるので、方法についてお伝えします。吐物、便などの汚物が飛び散ったり、乾燥したウイルスが空気中に漂い、口に入ることで感染が広がります。便や嘔吐物の拡散や乾燥を防ぐことが大切です。嘔吐物やおむつはできるだけ早く処理するようにします。とはいえ嘔吐や多量に下痢をしたときにはお子さんを見てあげることが先決で、なかなか汚物処理に手が回らないのが現状だと思います
そこで
①吐物や便にはとりあえず新聞紙やキッチンペーパーなどをかぶせておく②お子さんが吐物などで汚れてしまっていたら着替えさせ、必要に応じて体を拭いたりシャワー、うがいなどを済ませてお子さんを落ち着かせる。汚れた衣服はポリ袋に入れておく。お母さんにも吐物が付いていたら着替える③必要に応じて吐き気止めの薬を使う④汚物の処理、できればマスク、手袋を着用。汚物をある程度ふき取る、拭き取った所の消毒。紙類はポリ袋にまとめて処分する。⑤衣類、寝具の消毒
消毒について:ノロウイルスやロタウイルスは感染力が強く、石けんや消毒用アルコールにも強いため、塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウムと表記してあるもの)などで消毒しなければ死滅しません。ハイターなどを薄める方法もありますが手間がかかってしまい大変です。そこで泡状のスプレータイプの消毒液をお勧めします、汚れた床やや食器などにもスプレーするだけです、簡単なので1本準備しておくと安心です。成分が次亜塩素酸ナトリウムであることやノロウイルス、ロタウイルスにも効果があると表示されているものをお求めください、お隣の薬局でも手に入るのでお尋ねください。(漂白作用があるため色落ちに注意が必要です)
衣類、布団の消毒は100倍に薄めた塩素系漂白剤に10分ほど浸してください。しかし漂白剤なので色落ちしてしまう可能性があります。色落ちが心配なものには、熱湯(衣類が多いと温度が下がるのでできる限り温度が高い方が効果的です)に2分以上浸します。消毒したものは他の洗濯物とは別にいつも通り洗濯ししっかり乾燥させてください。
厚いお布団の処理は汚れの具合にもよりますが、なかなか難しいと思われます、嘔吐の症状があるときにはあらかじめ防水シーツなどを使用しておきましょう。